天と地の叙事詩Ⅰ Epic of the Ether

「起こしてしまったか。


すまない…………」




クオンがそう声をかけると、ミカゲは目を細めて首を振った。





「………来て、くれたのね。


ありがとう………嬉しいわ」




しかし、その掠れた声には、やはり力が無い。




ふっと眉を顰めるのを見て、クオンが静かに訊ねる。




「頭、痛むのか」



「………ええ、少しだけ、ね」




痛みを堪えるように顔を歪めるミカゲか哀れになり、その小さな頭をクオンはそっと撫ぜた。



ミカゲが嬉しそうに微笑む。




「………ふふ。


クオンの手、冷たくって、気持ちいい」




ミカゲの笑みにクオンも嬉しくなり、眉尻を下げた。




「………そうか。よかった。


じゃあ、ずっと当てといてやる」




「………ありがとーーー」