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「………ウチュー」
食事を終えた後、煙草を吸うと言って外へ出たウチューを、セカイが追いかけた。
満月を見上げてながら煙を吐き出すウチューの背中に、セカイは声をかける。
「ウチュー。
今日のこと、何か心当たりあるんでしょ?」
ウチューは何も言わない。
しかし、セカイには答えが分かっていた。
「あの男に、僕らどちらかの傷のこと知られたら、どうなるの?」
ウチューはやはり答えず、もう一度煙草を咥えた。
「良くないことが起こるんだよね。
このままここにいて、またあの男に会っちゃったら、………何かが変わってしまうんだね」
ウチューが少し頷いたように見えた。
「………ウチュー、ここを出よう。
一刻も早く。
………何だか、嫌な予感がするんだ」
セカイが不安そうな表情で言うと、ウチューも首を縦に振った。
「………あぁ、そうだな。
早いほうがいい。
トーキ爺たちにも心配かけたくない。
ーーー今夜中に、出発しよう」



