天と地の叙事詩Ⅰ Epic of the Ether

その後姿を、二人は茫然と見送る。





「ーーーなんだったんだ?


いったい………」




チキュが思い切り首を傾げた。




「なんか訳わかんないことばっか聞いて、変な奴だったなぁ」




同意を求めるように隣を見ると、セカイもこくりと頷いた。



「………もう春だからね。

変な人が多いんだよ。


気をつけなきゃね………」




セカイはそう答える。




そして、まだ左右に首を傾げながら、不審そうに男の去った方向を見ているチキュの、真っ赤な首飾りにじっと目を向けていた。