天と地の叙事詩Ⅰ Epic of the Ether

あっという間に、積んでいた粉は全て売り切れてしまった。



「………なんだか、すごかったね」



チキュが次々と売り捌く様子をぼーっと眺めていたセカイは、呆然としたように言った。


ウチューも同感、と頷く。



「新たな才能を発見したな。

こいつは商売人に向いてたんだな」



トーキ爺はチキュの頭をがしがし撫でた。



「ありがとな、チキュ!

ずっと眠ってた粉まで売れちまった。

助かったよ!!」



「なーんも考えてなさそーな幸せそーな顔で、アホみたいに大きな声で褒めまくるんだから、お客さんも思わず買っちゃうのね、きっと」



ニコが皮肉っぽいながらも的確な意見を述べると、トーキ爺も同意した。



「ああ、あんな笑顔で勧められたら、誰でも財布の紐が緩んじまうよ」




しかし、当の本人は、なんだか元気がない。