天と地の叙事詩Ⅰ Epic of the Ether

(こいつらもーーー)




ふと、思い当たる。




(………こいつらにも、実は。


本当の名前が………一番初めに付けられた名前が、あるんだろうなぁ)





その名を、ウチューが知ることはないだろう。





ーーーそれでいい。




知りたくもない。






二人の名前は、ウチューが悩みに悩んで、祈りを込めて選んだ、『チキュ』と『セカイ』だ。





(………ただ、一つだけ)




ウチューは、二人のあどけない寝顔を見つめながら、思う。





(こいつらの《最初の名前》は、どんな奴が付けたんだろう。


ちゃんと、愛情を持って付けられたものだろうか………)





そうであればいいと、そうであってほしいと、心の底から痛切に思う。




(その名にちゃんと想いが込められているのなら)



例え彼らがどんな運命に見舞われたとしても、きっと誰かが、救いの手を差し延べてくれるはずだ。