天と地の叙事詩Ⅰ Epic of the Ether

夕食を終えると、三人は空き部屋の一つを借り、荷物の整理や寝床の準備を始めた。




チキュは、おいしいものをたくさん食べて大満足の上機嫌だったが、突然「あっ!!」と叫んだ。



「うぉっ、なんだよチキュ!

急に大声出すなよ!」


「……….心臓に悪いなぁ」



ウチューとセカイに非難されるが、チキュは構わずにウチューににじり寄った。



「おい、ウチュー!!

一体どーゆーことなんだ!?

ちゃんと説明しろよ!」



「………え? な、なんのことだ?」



ウチューがとぼけ顔で言うが、そうは問屋が卸さない。




「しらばっくれんじゃねぇぞ!

なんでウチューが、なんだったっけ、ギ、ギ……ギン………?」




チキュが頭を抱えてしまったので、セカイが仕方ないなと助け舟を出す。




「………ギンガ、って呼ばれてたね。

トーキ爺から」




菫色の瞳にひたと見つめられ、ウチューは参ったように頭を掻いた。




「………うーんと、なぁ。

人間、長く生きてるとなぁ、色々あるもんなんだよ」



チキュがすかさず声を上げる。



「色々ってなんだよ!!

いくら大人でも、違う名前を名乗ることなんでありうるか!?」