天と地の叙事詩Ⅰ Epic of the Ether

そのままニコはチキュの顔をじいっと見つめる。



「………な、なんだよ」



真っ直ぐな視線に、チキュが思わずたじたじとなる。




「………あなたも綺麗な瞳してるのね。

まるで黒硝子みたいだわ。


それに髪の毛も真っ黒で艶艶!。

セカイさんの髪は柔らかくって絹糸みたいだけど、あなたの髪は芯があってしなやかな感じね。


まぁほんとにさらさらだわ。

ね、どんなお手入れしてるの?」




ニコは、興味の矛先を今度はチキュに向けた。



小さな手が黒髪の筋を掴み、なめらかさを試すように指で挟んで何度も滑らせる。




「〜〜〜おいっ、くすぐってえなぁ!


手入れなんかしてるわけないだろ!

ただ風呂で洗って、外の風で乾かしてるだけだよ!


もーいいから触るなよ〜!!」




こそばゆさに堪えきれず、チキュが叫ぶ。



それでもニコはやめない。



耐えかねたチキュは、結局矛先をセカイに戻すことに決めた。