天と地の叙事詩Ⅰ Epic of the Ether

チキュとセカイが、吃驚してウチューを見上げる。





「………え、なに?


ギンガ? って誰?」




チキュが小声で言うが、セカイは小さく首を横に振った。




しかし老人は、ウチューの姿を見ると同時にギンガという名を耳にして、相好を崩した。




「おぉっ、ギンガじゃないか!!

どうしたんだ、突然!!」



老人が大きな分厚い掌でウチューの肩を叩く。




「御無沙汰してます………。


ちょっと野暮用があってアイラルまで来たので、寄らせてもらいました」




ウチューもにっこりと微笑んで応える。




「いやぁ、本当に久しぶりだな、ギンガ。


懐かしいぞ」





旧交を温めているらしい二人を見ながらチキュは、一体どうなってんだという表情だ。



今にもウチューを問い質しそうな様子だったが、セカイがそっと手を引いたので、不満気に口を噤んだ。




「トーキ爺、紹介します。


俺の連れの、セカイとチキュです」




ウチューが二人を指し示した。




「ほぉ、お前さん、今はこんなちっこいの連れて旅してんのか」




トーキ爺は興味深げに二人を見る。




「ええ、そうなんです。


このぼーっとしたのがセカイ。

うるさいのがチキュです」



「なんだようるさいって!

若さと元気に満ち溢れてんだよ!」




すかさずチキュが突っ込んだ。