天と地の叙事詩Ⅰ Epic of the Ether

やっと、入口の扉が拳ひとつ分ほどだけ開いた。




中から、険しい顔つきの老年の男性が目だけを見せる。



突然の来訪者に不信を抱き、外の様子を窺っているようだ。




稀なるバイタリティの持ち主であるチキュは、しかし、相手の不審気な様子にはお構いなし、躊躇いなく把手を掴んで戸を開けた。



老人は驚いたように一歩下がり、一層眉間に皺を寄せて、無遠慮な訪問者をじろじろと見た。





「……………誰だ? お前は」





そんな老人に、チキュは満面の笑顔を向ける。





「こんちはっ!!


オレ、ウチューの連れだよ!


あんた、ウチューのこと、知ってるんだよな?」



「……………」




老人は無口で、訝し気な顔を崩さない。




「あれぇ? どゆこと?


ウチューの知り合いじゃないの?」




さすがのチキュも首を捻る。



そこに、ウチューとセカイが着いた。




ウチューが一歩出てきてチキュの横に並び、老人に向かい合う。





「トーキ爺、お久しぶりです。

遅くに突然すみません。


………ギンガです。覚えてますか?」