天と地の叙事詩Ⅰ Epic of the Ether

そのうち目的の建物を見つけ、ウチューが指差して二人に声をかける。




「おい、チキュ、セカイ。


あれが俺の昔馴染みの家だ。

ちゃんと礼儀正しく挨拶しろよ!」


「うん」


「はーい!」



セカイがこくんと頷き、チキュが元気よく手を挙げて返事をする。



チキュはすぐに、待ちきれないように走り出した。




そのままの勢いで家に突進し、壁に激突するように激しくノックをする。




「こんちはー!! 今いますか〜!?


オレ、チキュって言います!!

ウチューからの紹介で来ましたー!」




しかし、すぐには返事がない。


チキュはもう一度、がんがんと扉を叩く。



「おーい、いませんか〜?

ウチュー御一行様の到着ですよー!!


腹減ってるんで早く〜!!」




その様子を後ろで見ていたウチューとセカイが、呆れ顔で目を合わせる。




「………すごいね、チキュ………」


「………ああ、すごいな。


初めての土地で初対面の人に対して、あそこまで躊躇なく不躾に、そして遠慮なく振る舞えるとは………。


あいつのバイタリティは、やはり半端じゃないな」