天と地の叙事詩Ⅰ Epic of the Ether

河に沿って、しばらく下っていく。



すると、肩を寄せ合うように河岸に並ぶ、水上に迫り出して建てられた家々が見えてきた。


河底に杭を打ち立て、その上に板敷を張り、家が建てられているのだ。



セカイが、興味を引かれたように注視する。



「……河の浅瀬に建ってるね。

水の中に家を建てるなんて面白いな。


………なんでだろう?」



ウチューがセカイを振り向く。



「よく気付いたな、セカイ。

何でだと思う?」


「うーん………」



セカイは顎に手を当てて考え込む。


チキュが挙手した。



「はいはいはい! わかった!

水の中だと涼しいからだろ!?」


「違いまーす。次、セカイ!」


「………」



セカイはまだ考え終わらないらしい。


またチキュが口を挟む。



「はーいはいはいっ!


あれだ、家の中から魚釣るため!

あぁ、釣り立ての魚食べれるなんて最高に幸せだろうなぁ…」




勝手に妄想して涎を垂らしている。



「ざーんねん。思慮が浅いな!

そこまで思いついたら分かりそうなもんだけどな」




そこで、セカイが顔を上げた。



「おっ、セカイ分かったか?」


「………よく見たら、どの家も横に小舟が繋いであるね。

家から直接舟に乗って移動するの?」


「当たりー!!

さすがセカイ。

ぼーっとしてるけど、洞察力あるな!」



ウチューがセカイの頭をくしゃくしゃと撫でた。