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一週間後。
順調に旅は進み、ある日の夕刻、目的としていたアイラル河流域に着いた。
アマラマ山から豊富な水が提供されるアイラル河は、非常に長大な河である。
水質もよく、多くの淡水魚や貝類の住処となっていた。
この辺りはちょうど中流域で、流れが穏やかで川幅も広く、たくさんの人々が暮らしている。
「わーっ!!!
でっけぇ川!!」
チキュが驚いたように目を剥いている。
「向こう岸、見えないぞ!?
ほんとに川か、これ!?」
セカイも河岸に立って、「広い川だね」と呟きながら川面を見つめていた。
ウチューは何度か来たことがあるのだが、チキュとセカイは初めてだ。
「な? なかなかすごい眺めだろ?」
なぜか自慢気にウチューが言う。
「うんっ、すっげーな!
しかも川面に夕陽が当たって、橙色にきらきら光ってるぞ!
きれいだなぁ」
チキュが嬉しそうに笑った。
「とりあえず、俺の昔馴染みの家に泊めてもらおう。
さすがに疲れてるだろ?」
やっと旅を終えてほっとしたのか、チキュはこくこくと頷いた。
「何より、腹が減った!!
何でもいいからたらふく食いてー!」
「ははっ、言うと思った!」
ウチューは思わず噴き出した。



