天と地の叙事詩Ⅰ Epic of the Ether

「………僕は、ウチューのこと、ちゃんと信じてるよ」



セカイが静かに口を開いた。



「……何を隠してるのかは分からないけど…。


それはもちろん、僕たちのためにやっていることだって、理解してるつもりだよ」



「ああ………」




ウチューは、セカイの青みがかった藤花の色の瞳を、見つめ返す。




「………確かに俺は、お前たちに隠していることがある」



セカイが相槌をうつように小さく頷いた。



じりり、と火が煙草を焼く音が聞こえる。


ウチューは静かに目を閉じた。




そして、ゆっくりと言葉を選びながら、続ける。




「そのことを、いつかは、お前たちに言わなければならない日が、来るのかもしれない」



辛そうな表情で、セカイの瞳とチキュの寝顔を交互に見る。



「……でも、まだ教えるのは早いし、その必要もないと思ってる」



セカイが「うん」と応えた。




「………そして、その秘密はな。


もし、言わなくても済むのなら、お前たちには知って欲しくないことなんだ。



永遠に、な………」