天と地の叙事詩Ⅰ Epic of the Ether

参議との話を強制的に終わらせたらしいクオンが、再びミカゲとアスカを探すように首を巡らせる。




わざと姿を隠して、慌てふためくクオンを高見ならぬ低見の見物しようという良からぬ事を企んでいたミカゲとクオンだったのだが。


ムラノ参議の突然の登場によって出鼻を挫かれ、拍子抜けしていまっていた。



二人はすごすごとクオンの前に姿を現した。




「アスカ、………ミカゲ」



クオンが穏やかに微笑んで声をかけてくる。


「どこに行っていたんだ?」


少し不安そうな表情で聞かれて、アスカが口を開く。




「……いや、ちょっと島の下から様子を」



考え無しに正直に答えようとしているのを察知し、ミカゲはアスカの手をこっそり引いた。



「ちょっとこの島に飽きたから、隣の空島まで飛んでみたの」



「………そうか。それなら良かったが」



ほっとしたように目尻を下げるクオン。



しかし、やはりどこか安堵しきっていないのを感じ取り、ミカゲはその疑念を払拭しようと笑顔を向けた。




「クオン、ずっと寝てたのね?

ふふ、まだ眠そうな顔をしてるわ」



「…ああ。疲れてたのかな。

なかなか目が覚めなくて」



「じゃあ、早く天宮に帰って、ゆっくりしましょ。

今日は夕方まで公務はないでしょ?」



ミカゲはにこやかに笑いかけ、クオンの腕をとった。