「実はその我が娘ハツノをですね……」
ムラノの笑みがさらに深くなる。
「ーーーハツノを、是非に、是非に、殿下の妃として娶っていただきたいのです」
「………は?」
余りにも予想の範囲を超える内容であったため、クオンは、らしくもなく口を開いたまま動きを止めてしまう。
それを横目に、ムラノ参議は続けた。
「いえ、殿下は驚かれるでしょうがね。
私としては、これは長年、いやハツノが生まれた時からずっと、考え続けてきたことなのです」
「……ええと、失礼ですが、ムラノ殿。
話が全く見えないのですが…」
クオンはとりあえず片手を挙げ、参議の言葉を遮る。
「と、言うか……。
なぜ今、そのような話を?
もちろん御存知のはずでしょうが、私は昨日、光宮との婚約を発表したばかりなのですが。
あなたも先ほど自ら祝いの言葉を…」
「ええ、ええ。
もちろん存じ上げておりますとも。
ですので、ハツノはまずは側室で結構でございます。
是非、お迎え下さいませ。
こちらの準備は、既に万事整っておりますゆえ、殿下のご指図さえあれば、いつでも………」
クオンは堪りかねたように声を上げた。
「……ちょっと、待ってください。
私は、側室を迎える気など、毛頭ありません。
光宮一人のみを妃とする所存です。
父皇にも、御了承いただいています。
折角ですが、その話は………」
ムラノの笑みがさらに深くなる。
「ーーーハツノを、是非に、是非に、殿下の妃として娶っていただきたいのです」
「………は?」
余りにも予想の範囲を超える内容であったため、クオンは、らしくもなく口を開いたまま動きを止めてしまう。
それを横目に、ムラノ参議は続けた。
「いえ、殿下は驚かれるでしょうがね。
私としては、これは長年、いやハツノが生まれた時からずっと、考え続けてきたことなのです」
「……ええと、失礼ですが、ムラノ殿。
話が全く見えないのですが…」
クオンはとりあえず片手を挙げ、参議の言葉を遮る。
「と、言うか……。
なぜ今、そのような話を?
もちろん御存知のはずでしょうが、私は昨日、光宮との婚約を発表したばかりなのですが。
あなたも先ほど自ら祝いの言葉を…」
「ええ、ええ。
もちろん存じ上げておりますとも。
ですので、ハツノはまずは側室で結構でございます。
是非、お迎え下さいませ。
こちらの準備は、既に万事整っておりますゆえ、殿下のご指図さえあれば、いつでも………」
クオンは堪りかねたように声を上げた。
「……ちょっと、待ってください。
私は、側室を迎える気など、毛頭ありません。
光宮一人のみを妃とする所存です。
父皇にも、御了承いただいています。
折角ですが、その話は………」



