「なぁ、里桜……」 「なに?」 「……――あと少しだけ、このままでいさせてくんない?」 かすれた声で言う宇宙君。 『いいよ』って言おうとした瞬間、宇宙君は何かを断ち切るかのようにあたしの体をパッと離した。 「ごめん。今のは忘れて」 急に宇宙君の体温がなくなり、急にさびしくなる。 呆気にとられているあたしの頭を優しく撫でると宇宙君は『ごめん』ともう一度謝った。 どうして謝るの? ねぇ、宇宙君はあたしに何を隠しているの……?