「お願い、離して」 「嫌だ。離さない」 「どうして……?」 「離したくないから離さないだけ」 「あたしがみんなになんて呼ばれてるか知ってる?バイキンだよ。こんなところ見られたら、あなたもバイキン扱いされちゃうよ?」 涙が溢れ、唇が震える。 「誰がなんて言おうが、俺は君をバイキンだって思ったことなんて一度もないし、これから先もそんなこと思わない」 彼はあたしの頭を優しく撫でた。