後を追うか……。 一歩踏み出すと抵抗感を覚えた。 後ろを見ると男の子がマントの裾を掴んでいた。 「なんの真似だ?」 おれは不快感を露にして尋ねる。 「ぼくも連れてって」 男の子は俯いて言葉をこぼす。 「断る」 「お願いだから……」 下を向いたまま声が徐々に小さくなる。 「おれはおまえの子守りじゃない」 「付いていくだけだから」 男の子は助けを求めるような目をした。