女子? 違うな。オバサン会?
言いなおそうとした瞬間に、ママが真顔で忠告した。
「チューはダメよ。ね? 簡単にカラダを許しちゃ、」
「宿題してくる」
なんでそう、話が先に先にと進むわけよ。
意味わかんないし。
大きな溜息をつきながら踵を返し、自分の部屋に向かう。
後ろの方でママが何か言っているけれど、言葉のキーワードを拾っていけば非常にどうでもいいことだったので、とりあえず無視した。
やっぱり浴衣はダメなのか。
奈瑠美は浴衣を推していたけど……。
ここは年の功ってことで、ママの言い分を採用しようではないか。
あたしはクローゼットを開けて、花火大会に着ていく服を物色し始めた。


