Ending Note



……“ATM”って。


まぁ、確かにそうだね。




奈瑠美は絶対に浴衣! って言っていたけれど。

“恋愛の神様”は、少々、イマドキの女子とは違う考えをお持ちのようで。



「浴衣? あり得ないでしょ」



帰宅早々に相談してみたら、即、却下された。しかも上から目線で。



「なんで!?」


「浴衣が着崩れたり、下駄で足が痛くなったりしたら、それこそ“めんどくせー女”って思われるわよ?」


「そんなの……大丈夫だもん」


「まぁ、下駄は慣らせば大丈夫だろうけど、着崩れは? 崩れないように気をつけながら花火見るの?」


「そりゃそうでしょ」


「……あんたねぇ。そんなんじゃ、花火より浴衣が気になるのか!? って興ざめするよ?」



……そこまで言われたら、何も言い返せない。