Ending Note



「ほんっとに大丈夫ですから。先輩たちは自主練に行ってください!」


「いや、でも……」



心配そうにママを見る裕貴先輩。



本当に優しい人なんだ。

見ず知らずのあたしの、しかも、その母親のことを気遣って……。



そんな裕貴先輩の純粋な心を利用する悪魔が、とんでもないことを言い出す。



「千春、この方にお願いして? あなた、1人でスイカを3個も持ってヘルニアが再発したらどうするの」


「ヘッ……ヘル……?」



ヘルニアだと!?



「実はうちの娘、中学生の時に重度の椎間板ヘルニアになってしまって、手術したんですよ」



いやいやいやいや、手術なんてしてないし。

つか、ヘルニアになったのはあたしじゃなくて、おじいちゃんでしょう!?