Ending Note



「ちょっと、いいかげんにしてよ。保健室にまで運んでもらって、さらにあたしを呼んでもらって、そのうえ今度はスイカ!? 図々しいにも程があるよ」



……あたしたち、とんでもなく迷惑な親子だ。


ずっと見ているだけだった裕貴先輩に、あたしの名前を知ってもらえて……。

確かに、そのことについては感謝する。

そう、ママのおかげ。ママが図々しいお願いをしなければ叶わなかった。


あたしはそれだけでじゅうぶんだって言うのに。



「……別にいいですよ?」



恨みを込めた目でママを睨んでいると、すぐ後ろで、あっさりと承諾したくれたのは裕貴先輩だった。



「よくないです! 先輩たち、これから部活……」


「いや、今日は部活休みで、俺たち自主練しようと思っていただけだから」



裕貴先輩、ママの手前、気を遣っているに違いない。