Ending Note



その日の晩に、“また今度、みんなでどこかに行きましょう”というメールとともに、満開の桜の木の画像を裕貴先輩に送ったけれど。



……返事はなかった。



次の日も、その次の日も待ってみたけれど、裕貴先輩からの返事はなくて。



ひょっとしたら桜の木の写メが嫌味に思えたのかも……と後悔したけれど。

理由は、どうやらそんなに単純なものじゃなかったようだ。







「……うそー! それホントなの!?」



2年生になって、裕貴先輩たち3年生と同じ校舎になった。

今までは別の校舎で顔を合わせることが少なかったけれど、同じ校舎になったから少しは会う機会が増えるかも。


そう喜んでいたあたしのもとに、嫌な噂話が聞こえてきた。



「絶対そうって! あたしら2回も見たんだよ!? 裕貴先輩と平川先輩が一緒にいるとこ! ヨリ戻したんだよ、絶対!」


「えー? 偶然会っただけじゃないの?」


「ちがうって! 仲良さそうに手繋いでたよ?」


「マジでっ!?」