待て待て待て!!!!


『答えを出す』って何の話し!? まさか放置してたのが面白くなくて別れ話したいとか言う!?


話し合うってそういう意味!?



冗談じゃない、別れる気なんか更々無いんだけど?別れてやんないけど。



軽く手を上げて立ち去るクリスを黙って眺める。


……もう邪魔なんてさせてたまるか。



「……やっぱ乗る。華音が乗りたい絶叫系でもホラー系でもなんでも付き合う」


だって今の流れだと、まるで華音とクリスがデートしてたみたいな感じだろ。なんかヤバい。


もう少し危機感持てよ、俺。



「あ…。無理しないでいーよ?蒼季は兄貴達にお酒飲まされたんでしょ?一回ホテルに行って休んでから、また来ようよ。夜のショーも観たいし」

「お前はそれでいいのか?」


昨日までは、『一日中パークで遊び倒すんだーっ!』て騒いでたのに。


華音に元気がないのは、やっぱり俺のせい…なのか?


「ん…。ちょっと疲れちゃった、かな……」

なんか違う。こんなのいつもの華音じゃない。


華音はこんなに脆そうに笑わないだろ。



「……ホテルに行って、酔いを冷ましたらまたすぐ来よう?それでいいか?」

「うん。ホテルのレストランにはキャラクターが会いに来てくれるんだよね?……ふふっ。楽しみ」


おいお前は『ふふっ』とか笑うヤツじゃねーだろ!? 

「お前、悪いもんでも食ったのか!? なんか変だぞ!?」

「変って何で?私はフツーだけど?」



……二人でパークを回れなかったのがそんなにショックだったんだな。


なるべく早く酔いを冷まして、夜のアトラクションには絶対付き合ってやろう。