廊下で待っていた二人がニヤニヤしてあたし達を眺めている。


「さっき見たら温泉はわりと空いてたよ」


にやりと笑いながら阿木さんはそう言って、せつらの腕を強く叩いた。


「……てぇな。馬鹿力」


せつらのポーカーフェイスは崩れなかったけど、あたしは芽依の顔なんて見れないよ!


「何照れてんの、睦月?」

芽依もにたりと笑ってあたしを覗きこむ。

うう、もうあたしを見ないでってば!









「でー?白状しなよ。さっきどこまでヤってたの?」


やだ、何であたしだけ言わなきゃいけないのー?

温泉の中でこっそり芽依に毒づいた。


「……芽依が言ったらあたしも言う。芽依達はホテルに来てからなんにもしてないの?」


芽依があたしに抱きついてへらへらしながら言うには。