【完・短編】届かないラブレター。



あの日から何日かは私にとってとてつもなく苦しい日々だった。



バカだよね、自分で招いたくせに。




仁と話すのも、顔を見るのも辛くて無視し続けたね。



後ろから、私を呼ぶ声を何度も無視したね。



ごめんね、ごめんね。




私はいっそ、好きになって貰えなくていいから、こんなに苦しいなら





嫌いになってほしかった。





だから、嫌われようとしたの。






ごめんね、ごめんね、仁。





ごめんねしか言えなくてごめんね。