【完・短編】届かないラブレター。



千菜はいつだって笑顔で、私は千菜のそんなところさえ憎かった。



何だか『勝った』と言われてる気がして仕方がなかったから。



天然で笑顔で明るくておもしろくて。



スタイルもよくて可愛くて。




当然千菜は男子にモテた。




まぁ、優里ほどじゃなかったけど。





そのせいで千菜は女子にあまりよく思われていなかった。





それどころか、一部の女子に苛められてた。





『なぁ、千菜こと嫌い?』





ある日、仁は突然、私に聞いてきたよね。