慌てて作り直すあたしに講師が背中をポンッと叩いてきた。


「焦らず、丁寧にやりなさい。きっと大丈夫だから」


「はい」


頷くものの、気持ちばかりが焦って結果が付いてこない状態に腹正しさを感じはじめていた。


他のみんなはもうほぼ完成しているらしく、帰って行ってしまった。


どうしよう、何が足りないんだろう?


砂糖を増やしてみたって、その味はあたしにとってはパっとせず、「美味しい」とか「これなら大丈夫」と言われても納得できなかった。


一体、あたしは何を求めているんだろう。