『可哀想だが私の素性がバレても困るからな。あいつらには未来善人になって生まれてもらいたいよ。』
『あはは。ツグミさんもですよ』
古い廃墟で
皮スーツを脱いだ
ツグミとハヅキ。
『ツグミさんってすごい美人なのに皮スーツいらなくないですか?』
『バカをいうな。我は男がよかった。ハヅキは上品な顔立ちだ。あの骸骨のような面影はまったくないな。』
そう言いながら
あまりにあまった
獣の肉をクロとともに
食べながら
喋る。
ツグミの心に
クロとツグミを守る強さと
優しさが生まれ
ハヅキには
幸せと笑顔が与えられ
クロには
居心地のよい居場所が
できた。
たとえ
闇の殺し屋でも
心は
光にみちあふれていた。
完

