剥ぎ取り屋さん



奥歯を削ぎ落とし
次は前歯の歯肉を
削ぎ落としていく
のだが


口を動かすターゲット。
これでは作業ができない。


私は麻酔がきれない
うちに


ターゲットの唇の端と端にドリルで穴を開ける。


もがくが、
痛みを感じない
ターゲットは
ただただ自分の
唇がドリルで


貫通するのを呻きながら
見ていた。


私は
穴に金具を通し、
その金具を
釣りマスクをかけるように耳に糸をくくりつけた。



『麻酔が切れるまであと30分ぐらいだろう』

そういいながら
私はおお開きに
なったターゲットの
前歯の歯肉を
削ぎ落としていく。



隣の健全な前歯と
比べながら
削ぎ落とす。


口からは血が流れ落ち
高級なスーツは
血にそまっていた。



歯肉を
削ぎ落とし過ぎたのか
前歯が外れてしまった。

『……ヒッ……ヴッ……』
ターゲットは泣きながら ただただ麻酔が切れるのを恐れ怯えている。