「おはよう、沙羅ちゃん。」 「死ね。」 「え…?今日も格好いいですね?そんなこと言われると照れるじゃないか。沙羅ちゃんも可愛いよ。ポニーテールも似合ってる。」 「(お前どんな耳してんだよ!)」 脳内妄想がやべえ! 「いい加減私の辞書を返してくれないか。」 「僕は一応先輩なんだけどなぁ。敬語で言ったら返してあげても良いけど?」 「……返して、ください。」 「ヤダ。」 「……」 あ。ヤバい。 目を剥く沙羅ちゃんにそう瞬時に思った俺は逃げ腰だ。剣道部相手に敵うほど俺は強くねえ。