「え…これ…」

驚きでそんな言葉しかでない。

「空くんは小さいから、それを作ってもらうのに時間がかかってしまった…。
少し遅くなったが、君には総司の小姓として働いてもらう。
隊員、おめでとう。」

「え…?」

もう頭は真っ白。

「なんだ?嬉しくないのか?」

土方さんは不機嫌そうに言う。

「え…だって…あたし…ここにいていいの?」

“よそ者”

沖田さんがそう言ったのが本心じゃないって分かったけど他の人はどう思ってるか分からなかった。

「何馬鹿なこと言ってんだ?
お前はもう俺らの仲間だろ?」

でも土方さんは当たり前のように言う。

「ひじ…かたさん…っ…」

ポロポロと涙があふれる。

“仲間”そう言われたことが嬉しくて、涙が止まらない。

「じゃあここにいてもいいんですね…」

確かめるように言うと近藤はにっこり微笑んでいってくれた。

「もう君がいなかったら困るよ。
だから安心してここにいなさい。」

土方さんと近藤さんが言ってくれた言葉の一つ一つが嬉しくて、もらった隊服を抱きしめて大声で泣いた。

“あたしはここにいる。
誰になんと言われようがここにいる”

そう誰かに訴えるように。