アヤカシとキツネさん

そして――…

千歳くんが待つお店に戻るため、先程来た道を歩く。



「憂はあまり和装には慣れていないのよね?」



「そう、ですね…洋服しか着ません」



私を気遣うようにゆっくりと前を歩く雅さん。



「勿体無いわねぇ…」



雅さんが嘆くように溜め息を吐いた。



「……すみません…」



着物を見る分には、綺麗だなーと思うけど。成人式には振袖着るかもしれないし。

由緒正しいお家柄は普段も和装だったりするのだろうけど…まあ、普通の家庭はどこもそんなものだろう。