アヤカシとキツネさん

私に――見えないだけなのだろうか。


例えば、巨人の足が――そこにあるのだろうか。



「………あし…」



ごくりと唾を飲む。


退かす方法なんて、わからない。

けど、このままだとキツネが踏み潰されてしまう。



私に出来ること――…



キツネのそばに置いたミネラルウォーターを、手にとる。



……よし。



キャップをあけて、

しゃがんだままキツネの背中ににじり寄り、


その背中に――


ごぽごぽと水をかけてみた。