アヤカシとキツネさん

「人間界は何があるかわかりませんからね」



「はぁ…そうなんですか…」



頷けば、世羅さんが改めて挨拶をしてくれた。



「こんばんは、憂さん。お久しぶりですね。お変わりありませんか?」



「あ、はい…元気です」



にこりと微笑む世羅さん。


うわあ夕焼けバックでこの微笑みって何かすごいな神秘的だな神なのか美しい…などと思っていると――、

子狐が人型になって世羅さんの前に立った。