アヤカシとキツネさん

私の膝上にストンと着地した、子狐。


そう、それは私が一番最初に千歳くんを見たときの、可愛らしい子狐の姿だった。


やっぱり――、



「……かわいい」



まあるい瞳で私を見上げて、鼻でつんつんとお腹をつついてくる。



「触って?」



…何だこの生物マジ可愛い。


恐る恐る手を伸ばして、柔らかそうな毛に触れた。