アヤカシとキツネさん

「も…もふもふ、したい」



思い付いたのは、よくわからないことだった。

でも、口に出してしまった。



「もふ…?」



「あの、えっと、なんていうか、毛皮というか、ふわふわを、こう、もふもふさせて欲しいかなあ…なんて…?」



「ふぅん…獣型がいいんだね?」



「え、あ、うん?」



「わかった!」



取り消そうか悩んでいると何やら話が進んだようで、千歳くんがまたブワッと狐火に包まれた。