アヤカシとキツネさん

「ぼくたちを…捕まえたり、使役したり――殺したりする“人間”が、いるんだ」



「――…ッ…」



ビクッと身体が震える。


私も――人間だ。



千歳くんが横目で私を見て、困ったように笑った。



「憂は、違うよ。普通の人の子でしょ?それに、父様の恩人だから」



“だから”


だから――…


普通に接してくれるの?