アヤカシとキツネさん

夕方になり、次々と母親が迎えに来て、帰って行く子供たち。



「……いいなぁ」



じいっと、親子の背を見つめる千歳くんが小さく呟いた。


ベンチで私の隣に座り、地につかない足をプラプラさせている。


なんとなく、さみしそうな表情。



「……お母さん?」



「うん…」



世羅さんが、父親なのは知っている。


ならば、母親は――…?