アヤカシとキツネさん

名残惜しそうに(やっぱり肉食?)指を離した子狐が、血のついた唇をペロリと舐めた。



「もう、痛くない?」



「え…あれ?治ってる…」



指を見れば、痛みもなく、傷口もなく、綺麗に治っていた。



「舐めたら治るって、父様が」



…たしかに、よく言うよね、それ……本当だったんだ。



「ありがとう」



「どういたしましてっ!」



涙を流しながら、にこーっと笑う子狐。