玄関を開けたら――、



「ひっく…う…っ…ぅ」



泣きじゃくる子狐が、いた。



「……えっ」



千歳くん、だ。

たしか。


あの時の。

キツネ。



…ていうか、なんで?


色んな疑問が頭の中で、ぐるぐるぐる。



「………えっ?」



「うっ、うっ…ふえっ…ぐすっ…うぅ」