アヤカシとキツネさん

「どうぞ」



「…どうも」



目の前に湯飲みが置かれた。


そっと両手で掴めば、優しい温かさだった。


何の疑問も持たずに中身を口に含み――…、



「ぶひゅッ!?」



「……………」



「とっ…父様ぁ!」



目の前にいた世羅さんに――世羅さんが私にしたように――口に含んだものを、思いっきりぶっかけてしまった――…



「…ごっ…ごめんなさい!」



「……いえ、構いませんよ」