アヤカシとキツネさん

「いいえ!お礼とお詫びをさせてください!」



スクッ、と立ち上がった世羅さん。

拳をぎゅっとファイティングポーズにして何だか意気込んでいる。


……私は、これ以上関わるのはやはりマズイだろうと思っているので、内心ビクビクだった。



「いえ…あの…、…わっ!」



世羅さんに両手を取られて、立ち上がらされた。


そのキツネの指は――きめ細かくて滑らかで綺麗だったけど、

冷んやりとしていた。



「遠慮なさらず。さあ、参りましょう」



……………。


どこへですか?



アヤカシの世界ですか?