『あのさ、悪いんだけどちょっと頼みたいことがあるのよ』 お母さんは、申し訳なさそうにそう言うと、 『これ、おばあちゃんの家まで届けてほしいのよ』 そう呟いて、私にズイッと、紙袋を差し出してきた。 『いいけど?何これ?』 おばあちゃんは、私の家から歩いて30分くらいの場所に一人で住んでいる。 すっごく優しくて私は大好きだ。