『そういや、今日、斐川に
1×1付き合ってもらったんやけど
偶然、レンちゃんに会うたわ。』

…俺も、それ、
やりたかったんですが…

確かに、斐川のがウマイがーーー

つうか・・・いい加減、呼び方

……って。

「そういや、係長、大丈夫だった?」

昼間、貧血を起こした事を
思い出し様子を問う。

『何かあったんか?』

「ああ。倉庫で貧血起こしてな。
斐川から、連絡もらって…」

斐川の唇についたグロスが
脳裏を過るけどーーーー

「チョコレート持って
社内、全力疾走した…(笑)
いつ以来かっつう程
必死に走ったな。」

見なかった事にする。

庇ったんじゃない。

認めないんだ。

ーーーーあれは、
無かったことにする。