「ん?

日頃は、目敏い柏木にしては
鈍い事もあるんだな。」


そう言って、先輩は
苦笑を噛み殺し、
視線を寄越してくる。


「アイツらは、本当に
部下想いだし、仲間想いだよ。

…寂しくない訳、ないじゃないか。

アイツら、きっと、
二次会ふけて飲み直すよ。」

なんやとっ?!

他意なく苦笑する先輩を
ガン見してしまう。


「それで、2人とも
グズグズに泣くと思うよ。」


以前にも、そんな事が
あったんだろう。

彼はクツクツ笑うけれども
俺は気が気でない。


「危ないやんけ…」


弱ってる時って、
同調効果が生まれるんやぞ。
そんな時に…そんな時に…

2人一緒にいたら

間違いがおこる可能性
山の如しやないかっ(怒)



俺ならヤルッ!!!


弱り目につけこんで
手篭めにしてしまう。


確実にヤルッ!!