不意に、係長が黙りこむ。
難しい表情をしていたけど
やがて、口を開く。
今度こそ苦言だろうと思いきや
「すまん。まったく何一つ
思い出せない。(笑)」
・・・?何なんだ?それは。
柏木が一瞬、眉間にシワを寄せた。
今の謎言を読みといて
いるんだろうか?
「・・・つまり、レンちゃんは
ここしばらく、彼氏がいないって
いうことか」
柏木のこういう所が
無性に怖い。
本人にも、周りにも解せない事が
コイツにだけは、読めるのだ。
嫌な才能だーーー
奴の発言を受けて
余計なお世話だ等と
赤い顔をして拗ねる上司が
まあまあ可愛い……
図星かーーー
なるほど…フリーな訳だな。
俺たちは、それぞれに
ふーん…ってな反応と
顔をしたのだがーーー
いつか、だれかがーーー
ジョーカーに
なるんだろうかーーー?