このライブハウスは

私も知っているけれど…

…お金を払えば
誰でも借りれる訳ぢゃない。

オーディションがあって
合格しないと演奏させて
もらえない…

「まさか…ここで単独とか…」

灯りの切れたネオンサインを
みあげ、独りぼやく。

「ここまで長かったな。
いや~。頑張ったなぁ。」

私の…独り言…ボヤキを
拾ったのは

「透…」

「おはよっす♪
今日は、アイツ、よろしくな。」

そういって、ポケットから
車のキーを取り出し投げる。

キーは、私の頭上高くを
弧を描き越えていく。

チャリッと音がして

『おはよう。君がレン?』

頭上から英語が降ってくる。

振り返り見上げればーーー

……デカイ……

斐川くんより長身の…

『そうよ。あなたが、透の
お友だち?』

今度は…一見和風

外国人イケメンですか…