あれは…

メタボ最前線を走っている人とは
思えんくらいの
ナイスコントロールやった。

全力の攻撃を食らった直後やのに
ノーダメージの、このオッサンは
飄々としていて。

「お前ら、いいこと教えてやる。」

俺達を見上げ二ヤッと
口角を引き上げる。

「音村は、覚悟決めた時に
スカートをはいてくる癖がある。
たぶん、本人は無意識だがな♪」

・・・ドン引きしながら
斐川と2人、目の前の男に
生温かい視線を注げども

「本気になればなるほど
アイツはフェロモンを発する。」

…等と、追加のウンチクまで
つけ足す始末ーーー

…ホンマ、侮れへん男や。

でもーーー
それって……

「仕事にしか、本気に
ならないって事ですか?」

斐川がつまらなそうに
口を開く。

俺も、同じ事を考えた
ーーーが…

「いや、どうだろ?
プライベートは、残念ながら
俺もしらないからな。」

そう、テルテル坊主は
主観を述べる。

「…まあーー今のところ、な。」

ムッカつく!!

コイツ、絶対ワザとやっとるやろ?

コッチ見ながら
要らん語尾つけんなよ!