【完】もう一度、音を愛す。








お父さん!?



私はとっさにドアを開いた。



「・・・っなっ!」


何が起こったのか分からない。


ピアノに寄りかかって
動かないお母さんと

私の目の前で倒れたお父さん。



そこにいる一人の男。


あまりにも私は幼すぎた。



「・・・にげなさ・・・い・・・。」


そういい終わると
お父さんは何も言わなくなった。